もう和差算は怖くない!(3量の和差算の攻略法)

高校受験
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もう和差算は怖くない!(3量の和差算の攻略法)

中学受験で必ずといっていいほど出題される「和差算」。
親御さんは和差算といってもピンと来ない方が多いかもしれません。
実は、和差算は皆さんが中学校2年生で学習した「連立方程式」と同じです。
しかし、中学受験では連立方程式の解法は使いません。
今回は和差算の解き方と解く際の注意点についてご説明いたします。

和差算とは?

早速ですが和差算の基本問題(典型問題)から見ていきましょう。

例題1:兄と弟の年令の合計は24才です。兄が弟よりも2才年上であるとき、弟の年令は何才ですか。

このように和(合計)と差の条件から、特定の数量を求める問題を和差算といいます。
この問題では和が24、差が2ということになります。
ご存知の方も多いかもしれませんが、まずはこの典型問題の解き方を確認してきます。

和差算の解法には大きく3つの手順があります。

手順1:線分図を書き、和と差の情報を書き込む
手順2:求めたい数量にそろえる
手順3:求めたい数量を求める

では、この手順に沿って問題を解いていきましょう。

手順1:線分図を書き、和と差の情報を書き込む

和差算を解くときは線分図を書くのが鉄則です。この問題では下の図1のような線分図になります。

和差算

図1和差算の線分図

線分図では数量の大きさを線の長さで表します。(大きい方を長く書きます)
兄が弟よりも年令が上ですので、兄の年令を表す線の方を長く書いています。

手順2:求めたい数量(弟の年令)にそろえる

この問題では「弟の年令は何才ですか」と問われていますので、兄の年令を弟の年令にそろえます。
「兄を弟にそろえる」=「兄の年令を2才減らす」ということになります。
兄の年令を減らした線分図は下の図2のようになります。

和差算 求めたい数量に揃える

図2 2つの数を揃える

兄の年令が2才減ったことにより、2人の年令の和も2才減って22才になるという点をおさえておきましょう。

手順3:求めたい数量(弟の年令)を求める

図2より弟2人分の年令が22才ということが分かりました。
1つ分を求めればよいので、22÷2=11で弟の年令は11才と求めることができました。
ということで、答えは11才です。
ちなみに兄の年令は11+2=13才(24-11=13でもよい)と求めることができます。

以上が和差算の典型問題でした。

正直申し上げて登場する数量が2つの和差算(2量の和差算)は難しくありません。
解き方を説明して類題を解けばほとんどの人がすぐに正解できるようになります。

もしかしたら例題1を、線分図を書かずに解いてしまうお子様もいるかもしれません。
しかし、私は簡単な問題でも図を書くことを推奨しています。なぜなら、図を書かずに解くことに慣れてしまうと、本当に図が必要なとき(より難しい問題が出てきたとき)に図が書けなくなってしまうからです。

和差算はほぼすべての塾で小学4年生のカリキュラムとなっています。これは図を書いて解く習慣を付けてほしいという塾側からのメッセージなのです。
図を書かずに頭の中だけで解いていると、いずれ必ず限界を迎えます。
そうなってから困ることのないよう、いまのうちから図を書いて解くことを習慣にしたいですね。

3量の和差算

話が少し横道にそれてしまいました。
さて、ここからは和差算の問題で差がつきやすい(つまずきやすい)のが「3量の和差算」について、その和差算の解き方と注意点についてご説明いたします。

例題2:3つの整数A、B、Cがあり、その和は90です。AはBより12大きく、BはCより3大きいとき、Cはいくつですか。

今回はA、B、Cという3つの数量が出てきました。
先ほどよりも難易度は高くなりますが、基本的な手順は変わりません。
くり返しになりますが、必ず線分図を書いて解きましょう。

手順1:線分図を書き、和と差の情報を書き込む

まず先ほどと同じように線分図を書きますが、その際に注意点があります。
注意点:3つの線分図をいっぺんに書こうとしない。まずは2量の関係をもとに線分図を2本書きましょう。

この問題では「和が90」「AはBより12大きい」「BはCより3大きい」という3つの条件がありますが、
まずは「AはBより12大きい」という条件をもとに図を書いていきます。

和差算

図3 3量の和差算 2つの数の関係を線分図で表す

図3に「BはCより3大きい(=CはBより3小さい)」という条件を加えると、次の図4のようになります。

和差算

図4 3量の和差算 もう1つの数を線分図に書き加える

赤で書いた部分が新しく書き加えたものです。
「CはBよりも小さい」とのことなので、Cの線はBの線よりもさらに短く書くようにしましょう。
これで線分図は完成です。
和差算は大小関係を間違えてしまうと正しい答えを出すことができません。一気に3本の線分図を書こうとすると混乱する可能性大です。ここで解説した通り、1つずつ順を追って線分図を完成させるようにしましょう。

手順2:求めたい数(C)にそろえる

この問題では「Cはいくつですか」と問われていますので、AとBをCにそろえます。
このときにこの問題における最大の注意ポイントがあります。
それは「AをCにそろえるためにはAをいくつ減らせばよいか?」ということです。

まずBに関しては簡単です。
「BをCにそろえる」=「Bを3減らす」ということですね。

では、Aについてはどうでしょうか。くり返しますがここがこの問題最大のポイントです。
図5を見るとお分かりになるかと思いますが、Aは12+3=「15減らす」というのが正解です。

図5 和差算 3つの数を揃える1

しかし、ここで「Aは12減らせばいい」という勘違いをしてしまう人が多いので要注意です!
(「12減らす」だとBにそろえたことになってしまいます)
図にも書きましたが「求めるものに□を明記する」「Aの線分図にも3を書き加える(図の青字の3)」ようにすると上記のような勘違いを防ぐことができます。

さて、CにそろえるためにAを15減らし、Bを3減らしましたので、A・B・Cの合計もその分減らしておきましょう。合計は90-15-3=72になりました。
Cにそろえた線分図は下の図6のようになります。

和差算

図6 3量の和差算 3つの数を揃える2

手順3:求めたい数(C)を求める

図6よりC3つ分が72ということが分かりました。
1つ分を求めればよいので、72÷3=24でCは24と求めることができます。
ということで答えは24です。
ちなみにAは24+15=39、Bは24+3=27となります。

こうしてみると確かにAはBより12大きく、BはCより3大きいことが確認できます。
39+27+24=90となるので和も90になっていますね。
このように答えが出たあとに条件に合うかを確認するとミスに気づくことができますよ。

いかがでしょうか?

まとめ

3量の和差算の解く際の注意点をもう一度確認しておきます。

1.条件を1つずつ整理しながら、順を追って線分図を丁寧に書く(必ず図を書こう!)
2.差を正しく把握する(今回の例題2ではAはCより15大きいということ ※12ではない!)

どちらも重要ですが、間違える方の多くが差を正しく把握できずに間違っていますので、特に2の「差の把握」を意識するとよいでしょう。
この2点を守っていただければ3量の和差算も怖くありません。苦手にしている方はぜひ参考にしてみてくださいね。