蜘蛛の糸の読書感想文の書き方

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蜘蛛の糸の読書感想文の書き方

芥川龍之介の『蜘蛛の糸』は400字詰原稿用紙8枚弱という短編。早い人なら5分程度で読めますので、本を読む時間がない人が読書感想文を書くには最適な作品です。
実際に、『蜘蛛の糸』を感想文の題材に選んでいる人は多いのですが、実は短い作品の方が読書感想文を書くのは難しいもの。そこで、『蜘蛛の糸』で読書感想文を書くにはどうしたらいいのかポイントを説明します。

読書感想文を書くにはあらすじが必須・蜘蛛の糸のあらすじ

読書感想文を書くために必要なのがあらすじ。あらすじが頭に入っていなければ読書感想文は書けません。
ただ『蜘蛛の糸』は大正時代に書かれた作品のため古い言い回しが使われており、あらすじを読み取るのが難しいという人が多いかもしれませんね。
そこで、今回はわかりやすいように箇条書きであらすじを書いてみました。

①お釈迦様が極楽の蓮池から地獄の底を覗いてみたら犍陀多が他の罪人たちと一緒にうごめいていた。彼は様々な悪事を働いた大泥棒だった。
②犍陀多は生きていたときに蜘蛛を助けるという良い行いをしたので、お釈迦様は彼を地獄から救い出すことにした。
③お釈迦様は蜘蛛の糸を犍陀多の前に垂らした。彼はその糸を登って極楽に行こうとした。しばらくして犍陀多が下を見ると、大勢の罪人たちが蜘蛛の糸を上ってきていた
④犍陀多は、「このままでは糸が切れてしまう」と思い。他の罪人たちに下りろと喚いた。その直後、蜘蛛の糸は切れ彼は地獄に再び落ちていった。
⑤お釈迦様は犍陀多が地獄に落ちたのを見て悲しそうな顔をした。

読書感想文の一番のポイント・蜘蛛の糸のテーマとは?

読書感想文の最大のポイントは「テーマ」、テーマとは作者が一番言いたいことです。つまりテーマを押さえないと読書感想文が的外れなものになってしまうということです。
さて、蜘蛛の糸のテーマは「エゴイズム」「慈悲と無慈悲」「善行と悪行」です。それでは、それぞれを詳しく説明しましょう。

エゴイズム

エゴイズムとは「自分さえ良ければ」という気持ちです。犍陀多は蜘蛛の糸を上ってきた他の罪人たちに向かって「下りろ」と言いました。蜘蛛の糸を独り占めにしたかったわけですね。これこそがエゴイズムです。
「自分が助かれば、他の人はどうなってもいい」、極楽に行くには、そういう気持ちを持っていてはいけないと作者は言いたいのでしょう。

慈悲と無慈悲

犍陀多を助けようとしたお釈迦様の心が「慈悲」、「この糸は自分だけのものだ」と他の人を助ける気持ちがなかった犍陀多の心が「無慈悲」です。もし犍陀多が他の人が上ってきていても何も言わなかったらどうなったのかを考えても面白いですね。

善行と悪行

犍陀多は悪行を積んだために地獄に落とされました。しかし、彼の目の前に蜘蛛の糸が下りてきた理由は、生前蜘蛛を助けたという「善行」によるものです。善行と悪行、結果がこれだけ違うという教訓が書かれています。

『蜘蛛の糸』の感想文を書く場合の代表的な構成

さて、感想文には「あらすじ」「テーマ」が必要だということはお話ししました。しかし、もうひとつ大切なものがあります。それが「構成」。
蜘蛛の糸の感想文の構成例をあげましたので、ご覧ください。

①蜘蛛の糸を読んで思ったことと、テーマを書く
②蜘蛛の糸のあらすじを簡単に書く
③テーマに沿った具体例を挙げる
④テーマについて考えたことをさらに詳しく書く。
⑤テーマをもう一度書く。本を読んで学んだことなどを書くと良い。

構成を元に書いた『蜘蛛の糸』感想文

上記の構成を元に、『蜘蛛の糸』の感想文(原稿用紙3枚)を書いてみました。

蜘蛛の糸を読んで

 蜘蛛の糸は人間のエゴイズムについて書かれている。主人公犍陀多はお釈迦様からかけられた慈悲を自分自身のエゴイズムによって台無しにした。そして、彼のエゴイズムは他者に対して無慈悲なものでもあった。
 お釈迦様が極楽浄土の蓮池から地獄の様子を見たことがこの物語の発端である。犍陀多は、地獄に落とされて他の罪人と一緒にうごめいていた。彼は、生前悪事の限りを尽くしたので、地獄に落とされても仕方がなかったが、一度だけ蜘蛛を助けたことがあった。お釈迦様は、その行為を評価し犍陀多を地獄から救い出そうとされた。彼の前に蜘蛛の糸を垂らしたのである。彼は、蜘蛛の糸に気づくと必死に上った。途中で下を見ると、大勢の罪人がよじ登ってくる。蜘蛛の糸が切れてしまうのではないかと心配になった犍陀多は、罪人に罵声を浴びせ下りるように言った。その途端、蜘蛛の糸は切れて犍陀多は地獄の底へ落ちてしまった。
 犍陀多はお釈迦様の思いを裏切った。他の罪人たちに対して無慈悲だった犍陀多が、再び自分を地獄に落としてしまうきっかけを作ったのだ。
私は小学校の頃、リレーに出たことがある。他のクラスの友人も選手に選ばれた。そして、彼女が走る順番は私と同じだった。本番で私の前を走っていた友人が転んでしまったが、私は彼女を助け起こすことなく走り続けた。その後、なんとなく気まずくなり彼女とは二度と話さなかった。この時の私の行動こそが無慈悲なエゴイズムである。
 犍陀多は、「せっかくここまで上ってきたのに、他の人のせいで、また地獄に落ちてしまうかもしれない。」と考えた。
 ここで一つ疑問となるのが、極楽に罪人が大勢押し寄せてくるのは迷惑なことではなかったのかという点である。犍陀多と違って、他の罪人たちは、善い行いをしていない可能性がある。したがって蜘蛛の糸が切れるとしたら、犍陀多がぶら下がっている下の部分からだったのではないか。それでは彼はどうすればよかったのだろうか。
犍陀多は蜘蛛を助けたが、その行為には他者への思いやり、つまり慈悲がある。しかし蜘蛛の糸を独り占めしようとしたことによって、彼が無慈悲な人間であることが露呈した。つまり、極楽に着くまで彼はお釈迦様の期待通りの慈悲深い人物でいればよかったのだ。 
 お釈迦様が悲しそうな顔をしたのは、彼が期待に反して無慈悲な人間であったからである。犍陀多は二度とお釈迦様に慈悲をかけられることはないだろう。
 私は、今まで誰もが持っているエゴイズムについて深く考えたことはなかった。無慈悲なエゴイズムは人を傷つけるばかりか、時として自分自身を追い込むこともある。私も友人の一人を失ってしまった。確かに、お釈迦様のような慈悲深い人になることは難しいが、今後は自分のことばかり考えるのではなく、他人の気持ちも大切にしていきたいと思っている。

読書感想文がスマホをタップするだけで完成?

私、高橋純子のノウハウが詰まった「スマホDE感想文」はスマホで質問の答えをタップしていくだけで簡単に読書感想文が作れるツールです(1000パターン以上の完成形があるのでかぶることはまずありません)。

さらに、どういう内容で書けばよいかというアドバイスに従い自分の言葉で読書感想文を作っていくこともできます。

どんなツールなのかは、「走れメロス」の読書感想文ツールを無料で公開しておりますので参考にしてくださいね。

 

 

まとめ

蜘蛛の糸は短編ですが、その中にたくさんの作者の思いが込められています。一度読んだだけでは、その思いを理解するのは難しいかもしれません。この作品は短時間で読めますので、時間の許す限り何度も読み返すことをお勧めします。